「もう聞くな、これ以上わからないから」

先日、名古屋大学の研究チームがハイゼンベルクの不確定性原理に疑問符を投げかけたことを聞き、驚きました。そう言えば、高校の頃、「測ろうとすると、測る行為そのものがじゃまになって正確には測れない」という説明を聞いたとき、それはただの言い訳にしか聞こえませんでした。ただ、日常生活にもいろいろ使える言い訳だと思い、未だに思い出します。

ところで、音の分析によく使われる短時間フーリエ変換にも少し似たような現象が起きるということはあまり知られていません。しかし原理は簡単で、それに反論する人はいないようです。

細かい説明は省略しますが、音の周波数成分を細かく分析しようとすると、対象の区間を長くする必要があり、時間的に「粗い」分析になります。一方、時間を細かく区切って分析しようとすると、区間ごとの周波数成分は粗くなります。分析の細かさを「解像度」として表現すると、時間領域での解像度が上がるほど、周波数領域での解像度は下がるということになります。

夜中にそういう思いにふけているうちに、ソクラテスの「自分が無知であるということ以外は何も知らない」という発言を思い出します。深く知ろうと思えば思うほど自分は何も知らないことがわかる。これもいい言い訳ですね。ソクラテスとハイゼンベルクはグルだったのか...なんて思いながら今日解決できなかった問題を忘れて明日に期待を託す。

(桜)

あふれた音を楽しめば?

皆さんは電車の中で何をしていますか?

手には携帯、耳にはイヤホンという人も多いですね。
私はというと・・・何もしていません。というより、電車の走る音が好きでただ聞いています。

音楽が好きなのに音楽を携帯しない私に驚いた音楽好きの友人に、こんなことを言われたことがあります。
有名なミュージシャン達は、歩いている時や移動中にあまり音楽を聴かないと。
街中や身の回りの音そのものを好んで聞く・・・とのことでした。

生活していると実に様々な音にあふれていますね。
雑音や騒音といえばそれまでですが、ふとした瞬間に聞こえた音にプッと笑えることもしばしば。
また、いつも聞いていていつの間にか幸せを感じる音になっていることもあります。
音を楽しむと書いて音楽。
友人の言葉に大納得したのでした。

先日、若い子と店の前にいた時のことです。
「この音聞こえますかぁ?」
「いいえ・・・」
若者にしか聞こえないモスキート音のことでした。もちろん私には無音です。噂は本当でした。
音を楽しむ耳の良い私としては、ちょっぴり寂しい瞬間(いろんな意味で)でしたが、年齢によって聞こえる音も面白いですね。

ワインの違いを楽しむソムリエのように、生活にあふれた音を楽しめば・・・
誰しも立派な「音のソムリエ」です。

(川)

機内食が美味しくない理由

昨年バリへ海外旅行に行ってきました。
海外旅行の楽しみは色々とありますが、その中の一つに機内食があります。

旅行会社によって味も量もさまざまですが、どんな食事が提供されるのか楽しみにしている方も多いのではないでしょうか?
ですが、どんなに美味しそうな料理でも、口に馴染まないと感じる事もあると思います。
単純に食文化の違いと考える方もいるかもしれませんが、機内食が美味しくないと感じるのには、別の理由があります。

ある研究者によると、飛行機内の音が味覚に関係しているのだとか…。
食事をしている時に聞いている音が、味覚に影響を与えるというのです。
これらの音は「ホワイトノイズ」と呼ばれ、特に飛行機の中で、絶えず耳につくエンジン音は味覚を鈍化させるといいます。

因みに、レストランのBGMとして最もふさわしいのはクラシック音楽だそうです。
海外のとあるレストランで店内のBGMをクラシック音楽に変えたところ、客の平均滞在時間が長くなり売り上げが上がったという例があるそうです。

食事中に音楽を聞く際には、うるさい音楽を避け、心が落ち着く選曲を心がけると良いかもしれませんね。

(美)

«移り変わる音