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2006年5月

「音風景」

日本の音風景100選が、環境庁によって集められていることをご存知でしょうか? 「残したい日本の音風景100選」 に全国各地の音風景が紹介されています。冒頭に、「日常生活の中で耳を澄ませば聞こえてくる様々な音をみなさんに再発見していただくこと、良好な音環境を保全するために地域に根ざした取組を支援することを狙いにしたものです。」と謳われています。素晴らしい自然環境・文化を残していく中で、合わせてその風景を構成する音も是非残っていって欲しいものです。

ところで、100選に選ばれた音の種類ですが、一番数の多かった音は何でしょう?答えは、鐘の音(13件)でした。次は川・海の音、虫や鳥の鳴き声、お祭りの音といった音が選ばれています。さすが日本人の感性というべきか、文化ですね。ちなみに、横浜の音風景もありました。横浜は自然の音ではなくて、大晦日の船の汽笛の音。港横浜をトータルにイメージでき、横浜らしくていいなって感じですね。

ちなみに私個人の懐かしい音風景は、まだ田舎にいた頃、この時期の田んぼで一斉に鳴く蛙の声です。夜もずーっと鳴き続けてうるさかったこと、懐かしい。しかもこの蛙、殿様ガエルではなく牛ガエル(あの大きなカエルです)でした。低い声でぐーっぐーっと鳴く感じです。当時は少年だった自分には、騒音に聴こえた音も、今は懐かしく、田園風景という文化的にも意味がある音だったんだなと振り返りつつ、音の意味も背景によって大きく変わるものだということをつくづく感じるものです。

牛ガエルの鳴き声(50秒)

(鈴)

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「旅の楽しみ ~ことば~」

GWを利用して香港に行ってきました。

街並みは、ごちゃごちゃといろんなお店が入り混じり昔の日本に近い感じ。日本語を話せる方が多く、飯店のメニューにも日本語訳があるので、そんなに困る事はありません。

交通手段はバス、タクシー、地下鉄があります。二階建てバスが有名ですが、面白かったのはミニバス。マイクロバスぐらいの大きさで、街中をちょこちょこと走ってます。好きなところで乗り降りでき、料金も安く、とても便利。降りるときに「ヤンローウンゴイ」(すいません、降ります)と運転手に声を掛けると教わり、試してみましたがそんな事をしているのは私だけ・・・・少し恥ずかしかったですが、通じたので大満足!(笑

タクシーに乗ろうと、ガイドマップで地名を確認。九龍のWaterFrontに行きたかったので「クーロン、WaterFront」全く通じません・・・・(汗

ガイドマップを運転手に見せたら「カォルーン、OK?」カォルーン??今までクーロンだと思っていたので、かなり驚き。クーロンは日本での呼称。ガイドマップを見ると、なるほど!英語表記でKowloonとありました。英語表記の単語は、その国の言葉の発音に近いように書かれているそうです。一方、カタカナ表記の単語は、日本人が読みやすいように書かれていて、現地の人に通じないものが殆どだとか・・・

ツアーで不自由なく観光するのもいいですが、現地の言葉を使ってみるのも旅の楽しみのひとつではないでしょうか。

(雄)

「ささやきの壁(回音壁)」

近くの人にささやいているつもりが、音の反射の影響で遠く離れた人にも聞こえてしまうという「回音壁」という大きな壁が北京市内の天壇公園内にあります。

天壇公園は世界遺産の一つとして万里の長城とともに観光客にもたいへん人気のある所です。

さて、回音壁とは、上から見ると直径30mくらいの円形をした巨大な壁です。写真は壁の外側から見たもので、曲面になっているのが分かります。

壁の内側には塔と離れの棟がふたつ東西に「コ」の字型に建てられています。片方の離れの裏に立ち、壁に向かって喋ると、その声がその丸い壁で反射を繰り返して反対側の離れの壁の付近でも聞こえるというものです。反対側の壁の近くにいる人は直接見えないのですが、音は伝わっていくというものです。壁そのものが硬くて表面が滑らかなことと、正確な円に近い形になっていることがポイントのようです。

私もさっそく試してみました。

家族に反対側の壁のそばに立ってもらい、携帯電話で連絡しながらタイミングを計って喋ってもらいました。だいぶ大きな声をはりあげたみたいですが、残念ながら私の耳には聞こえませんでした。なにせ、人気のある観光地ですからその日も多くの観光客が壁の近くに立って、私達のように大声で声が響くか試していました。そのために、音がうまく反射しなかったということもあるでしょうが、雑踏の音にかき消されて聞こえなかったのが最大の理由でしょう。余談ですが、中国では非常に声の大きい人が多いようです。

本来はささやき声でも会話ができるというこの壁。
どんな響きで聞こえるのか私の好奇心をくすぐります。
懲りずに次回は寒い冬の早朝とか、人の少なそうな時に試してみようと思います。

(均)

「自然のいい音」

海や山へとアクティブに動くという生活スタイルではありませんが、友達に誘われて、何故かGWに逗子海岸に行ってきました。

まず、逗子の海というかあの辺の海は水が汚いですね。

海といば子供の頃に海水浴に行った伊豆辺りの大きく深く、青黒い海というのが私の中での海。

濁ってる海に入るのは最初は抵抗あったけど、遊んでいたら、そのうちどうでもよくなった。

やっぱり海遊びは楽しい。浜辺で休んでなんかいられない。沖の方を目指して必死にボートを漕いでいると1メートル先ぐらいに体長50センチぐらいの魚がジャンプしたのを発見。つかまえようとしてその後もずっと探したけど結局見失う、やはり海は広い。

昼下がり、120歳の誕生日を迎えたコカ・コーラを飲み、ぼんやりと海を見ながら休憩。波の音、風の音がなんだか心地良い。

大学生風の一団がジェットスキーをしている。カーステレオがついていて大音量で音楽をかけながら走っていた。

私も音楽好きだけど、海の上で音楽なんて聞く気になんてなれないね。ちょっと汚れた自然だけど、そこには自然のいい音が一杯あるのに。。

波の音(42秒)

(純)

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「鳴き竜」

 向かいあった2つの壁の間で、パンと手をたたくと、ブルブルと震えたような独特の響きが起こります。これをフラッターエコーといいます。パンという音が2つ壁の間で何回も反射(多重反射)して、この独特の響きが作られます。新築アパートなどの空室で手をたたくと起こりますが、家具などを入れていくと音が拡散されフラッターエコーは減少します。

この現象は「鳴き竜」とも呼ばれます。日光東照宮本地堂の天井と床の間でこの現象が起こります。天井に描かれている竜が鳴いているように聴こえるので、「鳴き竜」という名前がついたのでしょう。

さて、向かいあった壁の組が2つある四角形の管のような空間だとどうなるでしょうか?同様の現象が起こるのですが、不思議なことに響き後ろの方の音が高くなる現象が起こります。これをフラッターエコーと区別してスイープエコーと呼びます。このスイープエコーは、東京国際フォーラム地下1階の渡り廊下の真ん中付近で聴けるそうです。スイープエコーは「2次元鳴き竜」とも呼ばれるそうです。

向かいあった壁の組が3つある立方体の場合も同様のスイープエコーが起こり「3次元鳴き竜」と呼ばれるのだと思います。

部屋にフラッターエコーやスイープエコーがあると、音楽や音声が濁って非常に聞き苦しくなります。また響きが長すぎても聞き苦しくなります。ホールやAVルームを設計するときには、音の拡散(反射板)や音の吸収(吸音材)に気をつけるのはこのためです。

(太)

「仮想現実音(バーチャル・リアリティー・サウンド)」

かつてまだ映画という物が珍しかった頃、機関車や車がこちらに向かって走ってくるシーンで、観客がパニック状態になり逃げ出してしまったというような話があります。現在でも大きな画面で車同士のバトルであるヒートアップしたカーチェイスや戦闘機の迫力あるバトル・シーンを見せられると、車酔い、船酔いに似た感覚を味合うことはありませんか?こうした人工的な空間であたかも現実空間のような感覚を人間に体感させることが仮想現実(バーチャル・リアリティー)という世界なのです。

この仮想現実を構成するものの一つに、音があります。普段何気なく聴いている音楽に、風景や背景のサウンドをトッピングすると、そこには全く別の空間が生まれ、驚くほど音楽の表現が豊かになり、忘れかけていた感動や心地よい安らぎ、今まで体験した事のない興奮がこみ上げてきます。音を平面で捉えるのではなく、音の左右、奥行きは勿論の事、音の鳴っている場所で、ある音源の高さや距離、その方向性までも明確に表現すれば、その感動は大きくなります。

ここ最近、感性の時代と言われますが、バーチャル・リアリティー技術は、快適な音環境の創造を数値シミュレーションで予測し、コンサートホールと同じように感じられる空間を、任意の部屋や自動車室内などで再現します。みなさんがこの技術を体感される日も決して遠くはないと思われます。近い将来、普段何気なく聴いている音はさらに改善され、研究され、スピーカーから出る音は、勿論、仮想現実音の方が心地よいという製品がここ数年で開発されるかもしれません。

愛するおばあちゃんの声を常に3Dで聴ける「バーチャン・リアリティー・サウンド」があれば、最高です。オーマイグッドネス!

(忠)

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