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「鳴き竜」

 向かいあった2つの壁の間で、パンと手をたたくと、ブルブルと震えたような独特の響きが起こります。これをフラッターエコーといいます。パンという音が2つ壁の間で何回も反射(多重反射)して、この独特の響きが作られます。新築アパートなどの空室で手をたたくと起こりますが、家具などを入れていくと音が拡散されフラッターエコーは減少します。

この現象は「鳴き竜」とも呼ばれます。日光東照宮本地堂の天井と床の間でこの現象が起こります。天井に描かれている竜が鳴いているように聴こえるので、「鳴き竜」という名前がついたのでしょう。

さて、向かいあった壁の組が2つある四角形の管のような空間だとどうなるでしょうか?同様の現象が起こるのですが、不思議なことに響き後ろの方の音が高くなる現象が起こります。これをフラッターエコーと区別してスイープエコーと呼びます。このスイープエコーは、東京国際フォーラム地下1階の渡り廊下の真ん中付近で聴けるそうです。スイープエコーは「2次元鳴き竜」とも呼ばれるそうです。

向かいあった壁の組が3つある立方体の場合も同様のスイープエコーが起こり「3次元鳴き竜」と呼ばれるのだと思います。

部屋にフラッターエコーやスイープエコーがあると、音楽や音声が濁って非常に聞き苦しくなります。また響きが長すぎても聞き苦しくなります。ホールやAVルームを設計するときには、音の拡散(反射板)や音の吸収(吸音材)に気をつけるのはこのためです。

(太)

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