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2006年8月

「お勉強」

最近、クラシック調のWatermelon man(ハービー・ハンコック)がひたすら流れている素敵な職場に出会った私です。こんなアレンジあったんだなぁ、と。しかし一日中同じ…。

という事で突然ですが、みなさんは勉強する時に音楽を聞きますか?仕事をする時は?オフィスに音楽は流れていますか?

昔から、「音楽を聴きながら勉強する」事の是非については色々議論されている事と思います。「好きな音楽、嫌いな音楽の場合集中力が落ちる」「バロック音楽なら勉強の能率があがる」なんて聞いた事ありますよね。それぞれいろんな研究結果がありますが、音と記憶の興味深い内容として、次の2つがある事を知りました。

・言語的情報は音として記憶に変換される
・「言語的な音声」を聴きながらだと記憶への妨害効果がある

これを踏まえると、次のような人には効果があるのかも知れません。

・普段から歌詞を聴かない人、ボーカルの無い音楽または洋楽など言語的情報がわからない物なら良いかも
・絶対音感を持っていないと良いかも(音を符号化して言語的に聴いてしまう)

頭から、勉強や仕事中に音楽なんて…と否定せずに色々試してみるといいかもしれません。

注意:頭から離れない系の音楽は危険です。某通信販売や某量販店のテーマソ
ング、ベタベタのCMソングなどは頭の中でリピートし続け勉強が手に付かなく
なる恐れがあります。気をつけましょう。

(尻)

「サラウンド」

私は映画が好きでよく観ますが、「映画は音だ」とよく言われるとおり、ウチのTVで観る映画と、映画館で観る映画とは、臨場感がまったく違いますよね。

映画館にはスクリーン方向以外にも、10~30本のスピーカーが設置されていて、後方や側面の効果音の再生に使われています。サラウンドは「取り囲む」という意味で、音に取り囲まれるということですね。

ヒトは、視覚から最も多くの情報を得ますが、視覚には不得意なこともあります。それは一言で言ってしまえば、方向があらかじめ決まっていて、かつ明るくないと見ることができない、ということです。どっちを見ればよいのかわかっていて、それが見える場合には、その対象の情報を詳細に得ることができるわけですね。

これに対して聴覚は、時間や方向を検知するのが得意な感覚です。(ただし、二つの耳が水平についているので、垂直方向の方向検知は苦手。)

脳の聴覚をつかさどるニューロンは、他のどのニューロンよりも速いスピードで発火するそうです。危険や事件はまず耳に入り、方向を判定し、そして頭を動かして目で詳細な情報を得る、という順番なんですね。

映画では、こういった感覚の得意・不得意を上手に演出に取り入れて、臨場感を増しています。

画面上では未来への不安をうかべた表情の主人公、そして後方のスピーカーからは遠い雷鳴の音…
あるいは画面では幸せな家庭を描写し、突然後方から電話の音が… これだけでも観客は不安になります。

最近は地デジTVでも5.1chサラウンドの放送をしていますし、5.1chサラウンドのスピーカー・アンプのセットも安くなってきて、家庭で楽しめるようになってきました。家庭でもサラウンドで映画を楽しんでみてはいかがでしょうか。

(渉)

「体で感じた音」

10年近く前の冬に、沖縄の久米島にダイビングに行った時の話です。

その日のポイントは、トンバラでした。トンバラは、久米島の南にある海面に突き出た巨大な岩でその周辺では大物の生物に出会えるチャンスが多いことで知られているダイビングポイントです。

機材をセットして、ガイドの説明を受けて、バックロールでエントリ。『ザンッ』という海に落ちたときの衝撃の音、海面に向かう泡の音が聞こえて、少しの静寂があって、自分の呼吸音が聞こえてくる。すぐにガイドロープにつかまって潜行します。

潜ってからしばらくすると、全身に振動を感じて動きを止めました。何回かの繰り返しの後に、ザトウクジラの声だと気づきました。ザトウクジラは、数十Hzの低い周波数の声(下図)も発するということなので耳で聞いて気が付くよりも先に、体で振動を強く感じていたようです。姿は見えずどの方向から、どの位の距離からの声なのかまるで分かりませんでしたが、全身に声を浴びたような感じがしていました。海の中の少し暗く神妙な感じも手伝って何かとても感動したことを覚えています。

(和)


                    ザトウクジラの声のスペクトログラム
    (※VoiceBaseⅡにより信号処理を行った後、SUGI SpeechAnalyzerにより表示)

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