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2008年2月

「うれしいひなまつり」

3月3日はひな祭り。
ひな祭りの歌というと、「♪あかりをつけましょ、ぼんぼりに」で始まる「うれしいひなまつり」がおなじみです。
作詞:サトウハチロー、作曲:河村光陽、昭和11年に発売されました。もっと古い歌なのかと思っていました。

「祭り」の歌なのに、しっとりして情緒たっぷり。美しくも物悲しげなメロディーではないですか。
昔、我が家に飾っていた雛飾りの側面にはオルゴールが埋め込まれていて、ネジを巻くとあのメロディーが流れました。巻きたての時は高らかに鳴っているのですが、ネジの威力が最後の方になってくるとゆっくり弱々しくなっていき、曲の途中で鳴り止んだりすると、もう寂しさ倍増です。
子供にとっては日本人形自体がただでさえちょっと不気味な上に、あのオルゴールの音色。あまり祭りの気分は盛り上がりませんでした。(だけどおいしい桜餅が食べられるのは喜んでいましたが)

この曲、みんなは悲しいと思わないのだろうかと疑問に思っていたら、1960年代にラテングループのトリオ・ロス・パンチョスがこの曲に他の詞を付けてカバーしていました。
タイトルはなんと、「哀れなみなしご」。
ちょっと、ずいぶんだなぁと思いましたが、彼らにはそんなタイトルの歌ができるほどに悲しく聞こえたんですね。トリオ・ロス・パンチョスの曲は哀愁漂うものも多いので(ベサメムーチョとか)、選曲としては違和感はないような気がします。当時メキシコで発売されたアルバムに収録されているらしいので、一度聴いてみたいものです。

(津)

「おおお」

小さい頃、電車で通りかかった駅の名前が「おおおかやま」とあって驚いた記憶があります。「お」が3つも並んでる!車内アナウンスで、うまく強弱をつけて発音しているのを聞いて、自分でも口ずさんでみたものです。おおおかやまは都内ですが、横浜には「かみおおおか」もあります。テレビでは「おおおかえちぜん」も登場していました。母音発声の割合が多い日本語らしいとはいえ、さすがに3つも並ぶとなかなかなじまないものです。

なじまない発音といえば、地図帳でアフリカを眺めたときに目に入ってくる「ンジャメナ」という地名にもびっくりしたものです。日本語では考えられない「ん」から始まる発音で、世界にいろいろな人がいて言葉があることを実感したことのひとつでもありました。これならしりとりの負けも成立しないはずなのに。電車の車掌もそうですが、アナウンサーなどはこうした言葉をいつでもきちんと言えるように、「すもももももももものうち」などの発声練習が必要なわけですね。

どうでもいいことですが、携帯メールでおおおかやまやかみおおおかを入力するのはちょっと骨が折れます。すももも~になるともう絶望的。そんなこと、携帯で連絡しないか。

(栽)

「音職人」

少し古い邦画なのですが、『ラヂオの時間』の中で、藤村俊二さん扮する“元音効さん”が大活躍するシーンがあります。

今は引退してラジオ局の警備員をしている藤村さんがかり出され、アナログな効果音を見事に作り出していくのですが、コンピュータになど一切頼らず、あそこまでリアルな音が出るとは・・・。実際にラジオで聞いたら、藤村さんの存在に気が付かないかもしれません。

一昔前はこういった「音職人」たちが、生で効果音を作っていたそうです。インターネットで検索してみると、こんなのが引っかかりました。

「アナログ効果音「音職人」の技を盗め!」

どんな世界でも“職人の技”は、何者をも黙らせてしまうパワーと美しさがありそれゆえ信頼され、いつまでも人の心を打ち、愛され続けるのだと思います。

(雄)

「『しーん』という音」

先日テレビを観ていたら「静かなことを表す『しーん』という擬音は本当にあるのか」という話題を取り上げており興味深く観ておりましたが、これは耳の中にある外有毛細胞(別名「ダンス細胞」)が、周りの音が小さければ小さいほど激しく伸縮運動を行うため発生する音だそうです。

この伸縮運動はすなわち人間が「より小さな音を聴こうとする動き」であり、20kHz(キロヘルツ)もの高周波に同調して伸縮可能、つまり1秒間に2万回もの伸縮運動を行える超高性能な運動機構であるため、原理の解析とマイクロマシンへの応用が現在進められているとのことです。

人間が昔からやっている「聴く」という基本的な動作の中に、とてつもない技術が組み込まれているものだなと、改めて実感致しました。

(課)

「静かな雪の朝」

今年は、東京で雪が多いです。これはラニーニャ現象に関係しているとか。結局は、地球温暖化が原因ということなんでしょうか。

さて、朝起きたときに、「うん?今朝は静かだな。」と思ったら雪が積もっていたということをよく経験します。

新雪の吸音率は600Hzで90%以上。なんと雪は音のエネルギーの90%を吸収してしまうのです。これは、オーディオマニアの方ならよくご存知の吸音材のグラスウールの吸音率と同じなのです。町中にグラスウールを敷けば、そりゃ静かになります。

なぜ雪の吸音率が高いのか?それは皆さんよくご存知の雪の六角形の結晶と関係あるのでしょう。結晶と結晶の間の細かい隙間に音が吸収されてしまうのです。
しかし、水というのは不思議は物質です。水が氷になれば、音を反射してほとんど吸収しないのですから。

(太)

「失語症リハビリ訓練により機能代償する場所はどこか」

慈恵医大で研究開発された全体構造法(JIST法)言語臨床理論をベースにした失語症リハビリ支援システム「花鼓」を使いリハビリ訓練した失語症患者さんがことばを話せるようになる機能回復について慈恵医大リハビリテーション医学科安保雅博教授がfMRIを使って研究しています。言語機能回復した脳の部位を測定した研究から、どの部位で機能代償しているのか分かって来ました。自然治癒でないとするため、失語症発症後1年以上経た慢性期の患者さんを言語訓練してことばがしゃべれるようになった患者さんに対して測定した結果です。

①損傷された左半球言語領域の回復
②左半球の残存領域における機能の再構成
③右半球による機能代償

左半球での言語分野の損傷が左半球の残存領域での代償と右半球による代償1)あるいは右半球で大部分が代償2)していると言えるようです。この研究成果を生かすことで言語訓練方法のより一層の進歩、発展が期待されてます。

全体構造法(JIST法)とは
ヴェルボトナル法をベース理論にして日本語の話しことばの再構築や言語獲得に適するよう研究開発された訓練手法・理論です。幼児の言語発達遅滞児の言語獲得にも使用されています。

参考文献:
1)M.Abo Language-related brain function during word repetition in post-stroke aphasics
------NEUROREPORT  Vol 15 No 12 26 August 2004
2)M.Abo Re-organization of language function within the right hemisphere
-----European Journal of Neurology 2007, 14: e7–e8

(河)

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