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2011年11月

無音という音楽

以前、当ブログの記事「音のない音楽」で紹介した、4分33秒という楽曲をご存知でしょうか?

1952年にジョン・ケージという音楽家が作曲した曲で、演奏時間4分33秒の間、何も音を出さないという「無音」の音楽です。

初めてこの作品を聴いたときには「ふざけているのか?」と思ったものですが、先日この楽曲の奥深さに触れることができました。

先日、鎌倉にある妙本寺というお寺で写経を体験してきました。

写経はもともと経典を広めたり、学書のために行われていたそうですが、時代とともに、祈願成就など信仰のために行われるようになり、近年では、通信講座やカルチャースクールなどで、生涯学習や書道の一環として講座を受講する方が増えているそうです。

当日の参加者は私たちのみで、お香が焚かれた広い畳の部屋でお坊さんの話を聴いたあと、1時間ほどかけて般若心経の書写をしました。

とても静かな空間で、静寂の中にも鳥の鳴き声や風の音、友達が書写する音など、まわりの音が心地よく聴こえ、リラックスした時間の中にも「生」の力強さを感じました。
書き写しながら「生きているんだなぁ」などと普段は考えもしないようなことを感じて、貴重な時間を過ごすことができました。

ジョン・ケージの4分33秒も「無音」という音楽を提供することで、身の回りの何気ない音に耳を向けさせ、そこから生まれる「気づき」や「発見」を助長する深い作品であると感じた1日でした。

(中)

寄席

先日、寄席に行ってきました。皆さんは落語を生で聞いたことはありますか?

私は2回目で、初めての時は小学生の頃に父親に連れられ、今は圓楽さん(当時、楽太郎さん)の寄席が初めてでした。
記憶にあるのは、テレビに出ている人が目の前で話しているという程度で、中身は、正直覚えていませんが周りの大人が笑っていたのを思い出します。

今回、寄席を見に行ったきっかけは、後輩の女の子が5年間の修行の末「二つ目」に昇進し、そのお披露目&お祝いの寄席を開くということで行ってきました。
ちなみに、東京の落語家の序列は「前座見習い」「前座」「二つ目」「真打ち」とわかれており、「二つ目」は一人前の落語家として認められた場合になれるものです。

実際の寄席ですが、知り合いが高座で話を披露する姿を見て、自分ではないのに緊張したり、周りの反応を気にしたりと落ち着きませんでしたが、次第にプロである彼女の巧みな話に聞き入っている自分がいました。

少ない小道具で様々な人物を表現し、その風景を人に想像させる。
その堂々とした話し方、そしてタイミングよく笑いを誘う後輩を見て、伝統芸能の奥深さを感じるとともに、厳しい世界に身を投じた彼女を誇りに感じました。

今後も彼女の応援をしていくとともに、歌舞伎含め日本の伝統芸能を感じる機会を増やし、感性の幅を広げていきたいと感じました。

(和)

SLやまぐち号

先日、初めてSLに乗りました。島根県津和野と山口を結ぶ「やまぐち号」です。

津和野駅へ向かう途中、汽笛の音が聞こえてきました。重厚で余韻が残る、独特の音。

駅に着き、汽車が見えました。このSLには貴婦人という愛称がついており、その名にふさわしい美しい姿にしばし見惚れました。

SLやまぐち号

客室に入ると内装が凝っていて、ステンドグラスをあしらったりとレトロな雰囲気。

そして出発合図の汽笛がボオーーー!と力強く鳴り、重厚なシュッシュッという走行音が体に響き始めて、ノスタルジアをかきたてられます。

窓を開けて景色に見入っていたら石炭のすすが目に入ってしまい痛かったですが、とても素敵な経験でした。

やまぐち号が走る音は、日本の音風景100選に選ばれています。
環境省選定 残したい日本の音風景100選
日本には、心にしみる素敵な音風景がたくさんありますね。

(津)

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