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無音という音楽

以前、当ブログの記事「音のない音楽」で紹介した、4分33秒という楽曲をご存知でしょうか?

1952年にジョン・ケージという音楽家が作曲した曲で、演奏時間4分33秒の間、何も音を出さないという「無音」の音楽です。

初めてこの作品を聴いたときには「ふざけているのか?」と思ったものですが、先日この楽曲の奥深さに触れることができました。

先日、鎌倉にある妙本寺というお寺で写経を体験してきました。

写経はもともと経典を広めたり、学書のために行われていたそうですが、時代とともに、祈願成就など信仰のために行われるようになり、近年では、通信講座やカルチャースクールなどで、生涯学習や書道の一環として講座を受講する方が増えているそうです。

当日の参加者は私たちのみで、お香が焚かれた広い畳の部屋でお坊さんの話を聴いたあと、1時間ほどかけて般若心経の書写をしました。

とても静かな空間で、静寂の中にも鳥の鳴き声や風の音、友達が書写する音など、まわりの音が心地よく聴こえ、リラックスした時間の中にも「生」の力強さを感じました。
書き写しながら「生きているんだなぁ」などと普段は考えもしないようなことを感じて、貴重な時間を過ごすことができました。

ジョン・ケージの4分33秒も「無音」という音楽を提供することで、身の回りの何気ない音に耳を向けさせ、そこから生まれる「気づき」や「発見」を助長する深い作品であると感じた1日でした。

(中)

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