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2012年9月

音と恐怖

テレビや映画の効果音で、わかっていても怖いと感じることはないでしょうか?
ホラー映画で静寂から急に大きな音でびっくりしたり、不気味な音でゾクゾクしたり怖がらせる演出がうまいですよね。

また、最近は少なくなりましたが、緊急地震速報が一斉に鳴りだしたときに焦りや恐怖を感じた人は少なくないと思います。
おそらく、恐怖とは過去の記憶と経験で身の危険を感じることの表れで、体が自己防衛している証拠だと思います。

小さいころは何もわからないため暗がりや夜道を一人で歩くことができなかったことが、大人になっていろいろな経験を積むことで怖さが薄れていく人もいれば、小さいころに怖い経験をしたことで大人でも怖がりな人がいたりと、恐怖には記憶と経験が深く関わっていると思います。
音も記憶と経験の一部に含まれているのだと思います。

最後に、昨年話題となった、「アポカリプティックサウンド」(聞いたことのない未知の音)を聞いた時に、怖いと感じたことを思い出しました。何か工場の音か?など推測したりとしましたが、映画やテレビの影響(記憶と経験)であらゆる想像をしてしまうのが悲しいですね。

(樫)

マザリーズ

マザリーズという言葉をご存じでしょうか?

英語で書くと motherese。母親をあらわす mother に ese という接尾辞がついています。Japan(日本)に ese がつくとJapanese(日本語)。mother(母親)に ese がつくとmotherese(母親語)となります。

マザリーズは、母親が赤ちゃんに語りかけるときに特徴的な話し方で、どの言語にもみられます。

マザリーズには、以下の4つの音声的特徴があります。

  1. ピッチ(声の高さ)が高くなる
  2. 抑揚が大きくなる
  3. 話す速度がゆっくりになる
  4. 同じ言葉を繰り返す

赤ちゃんは、大人に話しかけるような平坦な落ち着いた話し方よりも、ピッチの高い、抑揚の大きい話し方に反応します。どうも、赤ちゃんの耳は普通の大人の声の周波数域よりも少し高い周波数域の感度が高いようです。

母親は赤ちゃんに話しかけて無反応でも、反応がかえってくるまで繰り返し話し続けます。そして繰り返し回数がふえるにしたがって、声のピッチが高くなり抑揚が大きくなります。

実はマザリーズは、親子関係の基礎を築き上げるための重要な手段なのです。

最近の研究で、産後うつの母親は平坦な口調になりマザリーズが出ないことが分かってきました。また、マザリーズなしで育った子供は自閉症になりやすいということも指摘されています。

新米のお父さんたち、fathereseを練習して、子育てに積極的に参加してみては?

(太)

季節の変わる音

9月に入り暑さも和らいできたように感じます。

つい先日までは、セミの鳴く声が日差しをさらに熱く感じさせていたのが懐かしく、セミ→コオロギ・鈴虫・キリギリスと、虫の鳴く声で季節が変わるのが分かります。
朝晩は活動音が少なく、秋虫の鳴く声が良く響き渡り、心地よいものです。

鈴虫の鳴く声は、鑑賞用としても昔から人気があり、人を落ち着かせる響きです。
しかし、人の耳ではよく聞こえる鳴き声も、実は電話では伝えることができません。
個人差はありますが、人は20~20,000Hz程度の周波数帯域が可聴域と言われています。

鈴虫の鳴く声は、4,000Hz
コオロギの鳴く声は、5,000Hz
キリギリスの鳴く声は、9,500Hz

電話の周波数帯域は、300~3,400Hzとなっているため、電話では相手に心地よい鳴き声を伝えられないのです。
これはセミも同じことなのです。

この心地よい季節の変わる鳴き声は、直接聴くのが一番よいようです。

(直)

国歌の生まれた国

この夏は、4年に一度のオリンピックがイギリスのロンドンで開催。
今だに世界トップレベルのアスリート達の活躍が頭から離れません。

オリンピックでの競技以外での一つの見どころが表彰式だと思います。
4年間、日々トレーニングを続け、オリンピック期間中のその競技が行われる当日、その1日に心技体の全てのコンディションを整えて自分の全力を出し切り、且つ少しの運を持っていた選手がメダルを獲得することができる。
そう考えて表彰台に立つ選手達のやり切った顔を見ると、見ている側も誇らしく、またそれが日本の選手だと更に 嬉しくなります。
今回のオリンピックでは日本は過去最高となる38個のメダルを獲得したそうです。

オリンピックが開催される年は、競技前や表彰式のタイミングで、日本を始め様々な国の「国歌」を聴く機会が増えます。
日本の国歌は、1869年にフェントンというイギリスから来日した軍楽隊長が当時の政府に依頼されて作曲したそうです。
フェントンの通訳が歌っていた「武士(もののふ)の歌」を参考にし、歌詞は「古今和歌集」の短歌から採用したのだと言われています。
生みの親の国で流れる国歌、いつもより軽やかに会場に流れていたかもしれません。

(信)

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