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2013年3月

音の遠近法

人間の感覚はとてもあいまいで、「近い・遠い」という概念において人は勘違いをすることが多いです。例えば、バイクが周囲の車より小さいため、実際より遠く見えてしまうことが事故の原因になるそうです(先日、運転免許の更新の講習で知りました)。絵画でよく使われる「遠近法」という手法はそういった目の錯覚を利用することに基づいています。

ところで、「音」に関してはいかがでしょうか?音を出すもの(音源)が遠いか近いか、目をつぶってもなんとなくわかります。ただ、具体的にどう違うのでしょうか?また、その違いを操作することによって「錯覚」を引き起こすことはできるのでしょうか?もしできたらそれはまさに「音の遠近法」になります。

遠い音と近い音との違いの一つはその大きさです。音は近いほど大きく聞こえることは直観的にわかります。ただし、違いはそれだけではないのです。例えば、音楽プレイヤーのボリュームを絞っても音が遠く聞こえるわけではないことがわかります。

もう一つの違いは「残響」というものです。私たちが普段の生活の中で音を聴くとき、最初に届く「直接音」の他に、様々なものに反射してから耳元に届く「反射音」もいっしょに聴いています。反射音の数はとても多く、各々が何回、どこで反射したかによって到達するタイミングや特性が変わります。この複数の反射音全体の効果のことを「残響」と言います。音源が遠いほど、直接音に対する残響の割合が大きいということが知られています。

それでは、この原理を用いて「遠近法」のような錯覚を信号処理で演出することは可能でしょうか?ある程度はできます。ヘッドフォンまたはイアフォンを使って以下の二つの音を聴き比べてみてください。一つは元々の音、もう一つはこのような原理を用いて人工的に操作したものです。後者の方が遠く感じるのではないでしょうか。

テスト音声1 (5秒):

テスト音声2 (5秒):

この効果を更に高めるためには「頭外定位」という技術を使うことができますが、それについては後日触れます。

(桜)

地震の音

3.11 東日本大震災から、はや2年が経過しました。
まだまだ復興へは道半ばで、今なお避難生活を強いられている方も多くいらっしゃいますが、一部では記憶の風化も始まっているように見えます。

そんな中で、震災の記録を次世代に残してゆこうという動きがあります。
国立国会図書館NHKの東日本大震災アーカイブでは、当時の様々なニュース画像や音声を見ることができます。
私の恩師の国語教師は、各地域の先生と連携し、「3.11震災の授業」を実施しその授業を記録。今後に残す取組みもされているようです。

以下は震源から、遠く1,448km以上離れたアラスカのアリューシャン列島の海中で収録された東日本大震災の音です。
Mail Online - Japan earthquake and tsunami: Incredible noise of moment captured
地震の音は、上記動画の38秒くらいのところから開始されます。
最初にP波、次に大きなS波が届き、最後にT波の音を聞くことができます。
P波は緊急地震速報にも使われている初期微動、S波は主要動といわれる大きな揺れ、T波は、海水中で観測できる音だそうです。

痛ましいながらも、このような動画・音声等の生の記録をより正確に残し分析し、想いを残してゆくことで、できる限りの対策や備えに活用できればと思います。

(一)

消えゆくコンテンツ?

この頃、着メロ・着うたが鳴っているのを聞かなくなったように思います。以前は電車の中でさえ着うたが大音量で聞こえることがあったのですが、最近はさっぱりです。「○○の新曲、着うた先行配信!」というCMも少なくなりました。

着メロ・着うたが使われなくなったのは単純に流行が終わったということもありますが、メールやSNSが普及して通話をしなくなったというのも理由の一つにあるのではないでしょうか。
通話は「相手が待っていますよ!」というアラームの意味でこちらが出るまで着信音が鳴り続ける必要があるのですが、メッセージ受信を知らせるのは一瞬鳴れば十分。ワンフレーズ分の長さも必要ないので、着メロ・着うたの需要も自然となくなったのだろうと思います。

ところで、着メロ・着うたが使われなくなって、ちょっぴり困っていることがあります。携帯が鳴っていても(振動していても)、誰の携帯が鳴っているのかすぐにはわからないことです。
皆大差ない着信音・振動パターンを使っているので、隣の人の携帯が鳴ったのに自分の携帯を確認したり、自分の携帯が鳴っても隣の人のだろうと高をくくっていたり…。
着メロ・着うたが流行っていた時は「いい年して変な音楽流して…」と否定的な気持ちを持っていましたが、今は「意外にいいかも!?」と思い直しています。

(幸)

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