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2014年5月

サイン音を楽しく

音にはいろいろな役割がありますが、その中で重要なものの一つに「情報を伝える」というものがあります。
例えば列車の発車ベルは電車の発車を知らせますし、電子レンジのチンはレンジ動作が終わったことを示します。
このような音を「サイン音」と呼んでいて、世の中にはサイン音があふれています。

音がこのような役割を果たせる理由は大きく二つあると思います。
一つに「広い範囲に伝わる」ことが挙げられます。
数メートル離れたところや、物陰になっているところでも音は伝わります。これは光にはない特徴です。
特に物陰に隠れると光は見えないため、情報を伝えるのには適しています。

もう一つは、「顔の向きにかかわらず伝わる」ことがあります。
例えば光で情報を伝えようとすると、その人が光の方向を見る必要がありますが、音は360度どこから鳴っていても聞こえます。
これは、耳が360度の情報を拾えることと、耳は基本的には塞げないことからくる特徴です。
例えば緊急時の避難信号を光で伝えると、目を閉じで眠っている人には伝わらないでしょう。

このような理由から、サイン音は世の中にあふれています。
サイン音の例をもう一つ挙げます。
車を運転するときにウインカーを出しますが、そのウインカーからなる「カッチカッチ」という音もサイン音です。
なぜこのような音かというと、ウインカーランプを点滅させるためのリレーという電気回路から音が出ているためです。今ではリレーを使用しないウインカーランプもあるそうですが、そのような車でも昔からのおなじみの「カッチカッチ」の音を電子的に鳴らしているそうです。
このウインカー音ですが、なんとおなじみの「カッチカッチ」以外の音に変更できる車があるそうです。
それがシトロエンの車です。C4など、数車種に搭載されています。
どちらかというと無機質で地味な音のウインカー音ですが、数種類から選べるというだけで、なんだか車を運転するのが楽しくなりそうです。

音は、こちらの動画で確認できます。あなたなら、どの音にしますか?

(翔)

機の音、製糸の煙、桑の海

私の故郷である群馬県の富岡製糸場が世界文化遺産に登録される見通しとなりました。
世界遺産登録を目指すという話を聞いた時は、身近な存在であった富岡製糸場と世界遺産という言葉とに大きなギャップを感じ、正直「なんて馬鹿げたことを」と思いました。

タイトルは、織物、製糸、養蚕の盛んだった群馬を、徳富蘆花が詠ったものです。
私が子供の頃(1980年代)は、まだ近隣の農家で養蚕も行なっていましたし、桑畑も沢山ありました。今の子供たちは、蚕がガサゴソと桑を食べる音を聞く機会も少ないだろうと思います。

富岡製糸場は、設立当初に近い状態で建物が残っている点以外に、ボランティア解説員が丁寧に説明してくれることも魅力です。
多くの方に足を運んで頂き、地元が活性化して欲しいと思います。

(光)

心の歌

難聴とされていた作曲家の作品が、実はゴーストライターによって作曲されていたことが最近話題になりました。それはとても残念で、多くの人が絶望したに違いない。
難聴を抱えながら作曲できるなんて常識を逸する、信じがたい能力ですが、過去にベートーベンという歴史的な例外があったため、人々は簡単に信じてしまったのでしょう。

ところで、音楽の鑑賞には、客観よりも主観・感性が大きくかかわるため、状況や固定観念なども影響します。そこで、感動させる別の要因があれば、そのとき聞いた音楽に特別な意味がインプットされ、心に残るようなことがあります。また、同じ音楽でも、異なる状況で聞けばまったく違う感情が湧いてきたりすることもあります。

このように、音楽の不思議な力というのは実は片方向のものではなく、人の心に眠る思いとのインタラクションから成り立つことに改めて気づきました。
コンサートなどで大勢の人が同じ音楽を聴いて感動するときも、実は人それぞれに違う思いやシーンが思い起こされているのではないかと思います。それは「心の歌」なるもので、自分にしか聞こえない貴重な響きです。ベートーベンもきっとそれを理解していたからこそ本物の傑作を生みだしたのでしょうね。

しかし、一見不愉快な話も、いろんなことに気付かせてくれますね。物事のとらえ方次第で世界の色が変わるものです。

(桜)

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