旧海軍 聴音所
関西でも、旧海軍の「聴音所」跡地が天空の城ラピュタようだと話題になっています。
淡路島と和歌山の間、紀淡海峡にあり、大阪湾の防衛の要、由良要塞の一つだったとの事。
この「聴音所」が発見されたのは、2002年とつい最近。
といっても隠されてきたわけでなく、昔から要塞跡としてあったのですが、近年、
聴音所としての機能が検証され、明らかになりました。
①水中聴音機
予め複数の捕音機(集音器、マイクロフォン)を鳥かご状のものにセットし
②聴音室
訓練を受けた聴音員がレシーバーでその音の質で敵艦や潜水艦のスクリュー音などを
③管制機雷装置
複数の捕音機を付けた機雷を1グループとし、聴音員の左右のレシーバー音量が一定
このような神経を使う過酷な任務を昭和18年頃の太平洋戦争半ばには、40~50名の兵士が駐留して行っていたとのこと。
聴音所自体は100m2ほどの面積で、2階建のレンガ造りと鉄筋コンクリート造りの併用の構造。
聴音室には防音加工も施されており、今でもその名残を見ることができます。
なお、由良要塞に設置されたる砲台は、結局使われることがなかったようです。
航空機の発達で、第2次大戦のころには時代遅れになっていたとの事。
草茂る要塞砲(つつ)を毀(こぼ)たれて (山口誓子)
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