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2021年7月

人の声と音声合成

人の読み上げと音声合成とでは、それぞれどんな良さがあるのか知るために、以下の音声を用意してみました。

まずは聞いてみてください。

 

・人の声

 

・音声合成(ANIMO Cloudで作成)

 

人の声の方は、常に雑音が入っています。また、今回は幸い遭遇しなかったのですが、収録中にインターホンなどの音が発生したら、それも入ってしまいます。これらの問題を避けるには、機材と防音環境に優れたスタジオを利用する必要があります。

人は噛むことがあります。今回は一発録りで済ませましたが、転んでいるところがありました(20秒あたりの「ところどころ」)。また、母国語であっても、きちんと発音してマイクに乗せることは、思いのほか難しいようです。例えば、私は「つ」がうまく言えていないと感じました。これらの問題は、プロのナレーターなら改善が見込めます。

以上のことから、人の声の収録は、手軽ではないことを実感しました。これは、文面の手直しが難しいことにもつながります。録りなおすときに、以前の収録と同様の声を再現することも難しいです。

そして、手軽さにおいてアドバンテージがあるのが、音声合成です。
声を出す必要がなく、周りの音を拾うおそれもないので、人が大勢いる会社の自席などでも気兼ねなく音声を作れます。
また、声の技術がない素人でも、文字を入力するだけで、明瞭で安定した音声を作れます。

一方、人の声のよいところは、文脈に応じた声の変化が自然に入ることだと思いました。
ていねいに伝えるべきところで抑揚に変化をつけたり、間を長めに取ったりすることを、自然に行っていました。そしてそれによって、聞くときに文章の大意をつかみやすくなると感じました。

音声合成と人の声の、それぞれのよさを感じ取りながら、双方に触れたいと思います。

 

(祐)

FAZIOLI

スポーツの祭典・東京五輪が、1年の延期を経ていよいよ開催されますが、若手ピアニストたちが競い合う祭典として知られるショパンコンクールも同じ状況でした。
ショパンコンクールは、ショパンの故郷であるポーランドを舞台に、彼の命日の10月に優勝を決めるスケジュールで5年に1度開催されます。
本来開催を予定していた2020年は、新型コロナウイルスの影響から延期となり、ようやく「予備予選」からスタートするという状況です。

ピアノコンクールでは、主催側がピアノを用意しており、出場者が使いたいピアノを指定する方式で実施されます。ショパンコンクールでは現在、スタインウェイ、ヤマハ、カワイ、そしてFAZIOLI(ファツィオリ)の4社のピアノが公式ピアノになっています。

FAZIOLIは1981年にピアノ製造を始めた、この世界では新興のイタリアのピアノメーカーです。
独自の設計を取り入れ、徹底した手作業で作り込むという方法で、超高級モデルのみを年間わずかに120台程度だけ生産しているという、極めて「我が道」を行く運営をしています。
創業者パオロ・ファツィオリの父は家具職人で、本人はピアノの勉強と工学の勉強を身に着けた結果として創業に至ったそうです。
歴史の長い世界に斬り込んだ成功例としても、参考になりそうです。
さまざまなコンクールで公式ピアノに採用され、FAZIOLIを弾いた出場者も上位入賞などの実績を上げてきています。

とはいえ、「最高のピアノ」の評価は長らくスタインウェイの独壇場で、日本のヤマハもショパンコンクールで演奏者が優勝したのは2010年が初めてでした。2015年はスタインウェイの演奏者が優勝しています。
コンクールの審査はすべて人が判断を下していますが、ピアノ自体の音も影響しているのかどうか…(審査員の目の前で演奏しますので、弾いているピアノが何かはみんなわかっています)
今回は、まず無事に最後まで開催されるのか、そして誰が優勝するのかと共に、どのピアノが選ばれるのかも興味深く見守りたいです。

 

(才)

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